2013年1月2日 (晴れ)

お正月の もじけハウスは静かだ。

朝から誰にも会わないで この家に居ると
なんだか人里離れた山奥にでも居るような気がしてくる。

表通りからは判らないけれど、もじけハウスには 小さな箱庭がある。
朝からお昼過ぎにかけて、箱庭の木々を 木漏れ日が渡ってゆく。

祖父母が暮らし、父が育ったこの家も、空き家となって16年余。
雨漏れで急速に朽ち行く古家を、ついに取り壊すことを知り
私は田辺に帰ってきた。
もじけハウスがなかったら、今の私もないだろう。

新年、両親に話して、この家の補修工事にかかったお金を
少しずつ返済させてもらう事を決めた。
私の両親は優しいので、補修資金を請求する気は無さそうだったけれど
それは私自身の小さな覚悟のようなものだった。

毎月、手にするお金の中から 本気で返済する気のありそうな額を払っていくことは、私にとって 楽なことではない。

それでも、その小さな取り決めが この家を
密やかに輝く宝石箱みたいな空間にしてくれる事を 知った。

そんな一日。





日々絵「小さな領域」



この こころを 守れるのは


私だけだから


きっと たぶん


大丈夫